役 職 | 名 前 | 備 考 |
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プロジェクトマネージャー | 児玉 武志 | |
「買い物弱者」という造語が我が国固有の言葉として定着してきています。都市部と農山漁村の双方においてであります。都市部では古くからの市街地に、農山漁村では農山漁村全域に広がってきています。地域における馴染みのお店の喪失(遠ざかる買い物場所)、バス路線の採算割れからの廃止(遠ざかる公共交通手段)、地域における若者の現象(遠ざかる未来の地域主体)、医療機関の統合による遠隔化(遠ざかる健康保持機関)、人口の急速なる減少(遠ざかる地域コミュニティ)など原因は明白であります。
平成23年度、内子町商工会が中山間地域の多い愛媛県において初めて本格的に買い物弱者支援のモデルを構築するために、厚生労働省の地域支え合い体制づくり事業の医商連携買い物弱者支援モデル構築に取り組みました。
対象地域は内子町東部山間部の小田・大瀬という、内子町が総合計画で掲げる「町並み、村並み、山並みが美しい持続的に発展するまち」の渓流沿いの美しい「町並み、村並み、山並み」が揃っている地区です。しかし、高齢化率は43,37%(内子町全域では33.40%)であり、地域経営主体・生活主体の足腰の総体的弱体化が進んでいます。 しかし、この地区には、中山間地域では珍しい先進的地域づくり主体の「小田まちづくり会社」、買い回り品を扱う商店街や商店、道の駅小田の郷せせらぎ、小田・大瀬自治センター、済生会小田診療所等の存在、それにも増して地域を愛する住民の熱い思いの集積があります。
医商連携としての本モデル事業は、商工会が主体となり、行政・商店街(商店)・医療機関・福祉団体・情報関連団体が一丸となり約半年という短期間に精力的に取り組みました。「買い物環境等に関する住民アンケート調査」「高知県内への買い物弱者支援と高齢者安否確認等の調査」「高齢者コミュニケーション支援システムの構築・運用(ささえ愛らんど内子)」「高齢者専用共同配送車(だんだん号)の運行」等盛りたくさんの事業をこなしてきました。
この未完の大いなる一里塚となった事業を、未来に向かって引き継いだのが、この「ささえ愛らんど内子 プロジェクト」です。